分からなくなった

前回、「水車小屋のネネ」を読んで『人間て良いな』と思ったと書いた。これは小説でフィクションの世界のお話だけど、この内容のようなことはリアルな人間社会でも十分に有り得ることだと感じたから。その数日後、テレビで「ベルリン 戦後0年」という再放送番組を視聴した。ヒトラーの自殺を境に、ドイツではユダヤ人とドイツ人の立場が逆転する。ドイツ支配下にあった他国でも同様で、ドイツ人は激しい報復にさらされる事になる。連合軍の統治の下、何故東ドイツと西ドイツ分かれて誕生したのかも分かりやすく、とても勉強になった(知らない方が恥ずかしい事ですよね、ハイ、すみません)。確かに、ヒトラー号令下でドイツ人がユダヤ人の人達にした仕打ちは許されるべきでなない!それは周知の事実で、誰もが分かり切ったこと。私だって目の前で家族や友人が虐殺されたなら、戦後は報復に走るかもしれない。でも、当事者ではない視聴者の私は、ドイツ人に向けられる報復の暴力を正視出来なかった。薄眼を開け、かろうじて輪郭がわかる程度に目を細めてその映像を見た。

あれ、人間て良いもののはずだよね?! だけど、この映像に出てくる人間はどういうこと?

いま暴力を行っている人たちは、戦時中に家族が友人がこうされたんだよね、仕方ないか・・・。でも。ん、う~~ん、分からん!色々な環境や立場で正義も変わるのだろうけど、それにしても人間が良いなんて微塵も思えない暴力シーンの数々。この番組は、絶望の淵から、その後経済復興を遂げ荒廃から希望を生み、その経験から今では移民に寛容な国の素地となった内容も伝えていた。

人間は、良いものなのか悪なのか。堂々巡りでよく分からなくなった。いま現在も、戦争は行われている訳だし・・・。その後で別な小説を読んだら、またまた素敵な内容だった。「男とか女とか関係なく、人間として素敵であれ」みたいな。ノンフィクションとフィクションの差なのか?しかし、どちらも創って(起こして)いるのは人間だしな。

誰か、教えて下さーーーい。                         【ベティ】

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