前回書いた2月下旬から、随分と間が空いてしまった。その間3か月半。家庭内で色々とあり、落ち着くのに少し時間を要したのだが又書いてみようかとなった。この空いた期間が、短いのか長いのかはよく分からないが・・・。
先週、女優の日色ともゑさんとMUZIC@NETによる朗読と音楽の舞台を鑑賞してきた。昨年このメンバーでの舞台鑑賞に出掛けたのだが、当日、日色さんの突然の体調不良により出演が見送られ、音楽担当のマリオネットだけの演奏会に変更になった。「あらら、日色さん目当てに来たのに・・・」と内心ガッカリしたのだが、おっとどっこい、この演奏会が素晴らしかったのだ。MUZIC@NET/マリオネットは、ポルトガルギターとマンドリンのデュオ。マンドリンは知っていたが、ポルトガルギターなるものは今回初めて知った(見た)。正面からは玉ねぎ半分の形(正にそうなのだ)で、裏面は栗の形に見える。初めて見て初めて聞いたのに、音に郷愁と哀切と情熱を感じさせられた。マンドリンはお馴染みのホッと郷愁を感じる音。この二つが合わさると、初めて聞く曲なのに懐かしい音色になるのだ。聞き馴染みする懐かしさ。しかし、それもそのはず。このお二人の音楽は焼酎のCMに長いこと起用されていて、知らず知らずの内に耳に蓄積されていたようだ。そのCMの映像は、静かでどこかお洒落で気に入ったものだったので覚えている(音楽まで調べようとは思わなかったのだが)。この二つの楽器たちが音を奏でた瞬間「あっ!」となり、魅了されてしまった。何なら、日色さんが居ないお蔭で音楽に没頭できたではないか、とさえ感じてしまったのだ。やはり、生の演奏は素敵だ。奏者のお二人が自分と同年代で、語り口調も声も穏やかで優しく話術も上手かったから尚更。終演後にはCDまで購入して帰路に着いた。
しかし、突然出演をキャンセルされた日色さんは、大変申し訳なく感じておいでのようで、今年に変わってしまったものの今回再演を行ってくださった。日色さんの声で聞く茨木のり子さんの詩とマリオネットの奏でる優しい音楽で、またまた楽しむ事ができた。詩の朗読の後は、宇野重吉さんや奈良岡朋子さんとの思い出話やマリオネットとの出会いの時のこと、そして会場を誘ってくださり一緒に童謡を歌うこともできた。
マリオネットの音楽コーナーでもギターとマンドリンの音色を堪能できたし、ゆったりと時間が流れていくのを感じ癒された。お三方の優しい語り口調は人を安心させる効果があると改めて思い、カリカリしないで話すことに努めようと思った舞台鑑賞だった。話し方・言葉のチョイスは大事だな、そう強く感じた。また、ネットで別のCDも探してみようっと。【ベティ】
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